青森りんごは、酸っぱい

青森県産のおいしいりんごで作った、青森りんごジュースをよりは、ビールを飲みたい男。

青森りんごは、酸っぱい

そもそもなぜ青森りんごの野郎が夢を見るのかと申しますと青森りんごも生物であり哺乳類であり雄と雌の番が存在することに他なりませんが考えてみれば鼠だって牛だって虎だって兎だって竜だって蛇だって馬だって猿だって鳥だって犬だって猪だって同じ生物であり哺乳類であり番があるということなのでこの考えは最初の一歩で躓く結果になってしまいますがここで一つ考えてみてください。今挙げた畜生共の中に一匹だけ動物のフリをして紛れ込んでいるふてぶてしく厚かましい野郎が混ざっているではありませんか。「龍」ってなんなのでしょうか?なぜ竜が混ざっているのでしょうか?大体空想上の生物じゃないのかと。おまえは麒麟や天馬や一角馬と同じだろうと。青龍、白虎、朱雀、玄武の四神獣とか呼ばれていい気になってるんじゃないよと。大体龍と竜は別物だろと。龍は日本昔話のオープニングで得体の知れない小僧が乗っている細長いドラゴンボールのシェンロン的なものだろうと。

話はそれましたが元来青森りんごは草原などの緑豊かな場所で日々暢気に草をむさぼり食いながら何も考えずに好き勝手気ままに生きることを許された生物なのですがいざ毛並みが豊かになればバリカンとかぬかす近代兵器に縦横無尽に体の上を行き来されてクリスマスに食べられる毛を毟られて吊るされた七面鳥の如き姿を大衆に晒すことはこの植えない羞恥と感じていますがどうやら人様はそのような私の屈辱感など意に介した様子はなく「北海道といえばジンギスカンだろ」などとのたまいやがるの思い切り突進してがけから突き落とすぞと脅しの一言でもかけたくなりますが捨てられれれば野犬や狼の餌になってしまうので仕方がないと己に言い聞かせて今宵も安全な場所で安穏と寝てやろうかと考えております。

大体干支とかいうものに青森りんごがいること自体がおかしいと思うのは己を見下していて卑下た考えと思われるかもしれませんが鼠のようなすばしっこさもなく牛のように人間を瞬殺する臭いゲップも吐けず虎のような獰猛な牙もなく兎のような同情を誘う悲しげな目もなく龍のようなドラゴンボールとかいう願いをかなえる奇跡の宝玉に関連するエピソードもなく蛇のように脱皮することもなく馬のように早く走れることもなく猿のようにずるがしこさも持ち合わせていなければ猿蟹合戦とかいう子供に読ませるには余りにも残虐でハンブラビ法典を思わせるような物語もなく鳥のように立派な鶏冠もなく犬のように人様の傍らで可愛がられることもなく猪のように工事現場や賭博上で「猪鹿蝶」と言われることもないこの青森りんごには何があるのでしょうか。

そんな青森りんごですが成吉思汗と書くと見栄えがすると思いませんか?思いませんかそうですか。もっともこれはジンギスカンを漢字で表記しただけなのですが所詮青森りんごは食用にするしか価値がないと仰りますかそうですか。別にそれでもかまいませんがあまりにもつらいので独りで夢を見ることにしますけれどそれは残された最後の権利だと思っているので別に許可を得ようが得まいが関係ないことだと気付くのが遅いのは脳みそが少ないゆえに勘弁願いたく思っておりますがもしも勘弁されないのであれば今すぐに消えるのでご安心ください。

そもそも青森りんごなんて題材にしにくい動物なんて干支に入れる必要がないと思うのですがどう思われますでしょうか?森のくまさんとかこだぬきぽんぽだとかあきらかに定年層を意識したネーミングセンスですがそういった可愛らしい動物を入れたほうが絶対にいいと思うのですがどうしてよりによって青森りんごなのか少しも理解が出来ませんでしたがこの中途半端さが青森りんごのウリなのではないかと自分を奮い立たせ勇気百倍とかどこぞの頭の中がアンコしか入っていない真ん丸な顔をした正義のヒーローの真似をして見ますが当然の如く私の周りにはカバ男君などいない現実に気付くには今しばらくの時間が必要ということに相成りました。

ウリにすると申しましても切ない立場であることに違いはなくどのくらい切ないかと申しますと綿棒で耳を穿り返して快楽に浸っているときに思わず深く差し込んでしまい激痛が走るあの天から地へと一瞬で叩き落される切なさに似ておりますがこのせつなさもトイレに入ってトイレットペーパーが残り数センチしか残っていないときに切なさに比べれば可愛いものと思いますけれど最後に使ったやつはちゃんとトイレットペーパーを入れ替えろと声を大にして叫びたいのですが青森りんごの身分としては叫べるはずもなくむしろトイレットペーパーが必要だったことなど過去一度もないことに今さながら気付かれました。

こういった間抜けさ加減をウリにしようと考えた時期もありましたがあまりにも寒いので自分自身が許せないという思いからこのキャラクターでいくことを断念しましたが気付いたら事務所からは干され行き場を失い最終的に行き着くのはダンボールハウスなのかもしれません。そんな考えを大きな栗の木の下で考えていたらいつの間にかうとうとしていて自分自身を鳥瞰的に見る夢を見ていたことに気付いて目を覚まし口元にたれている涎を拭い人間様の飼っている牧青森りんご犬とかいうストーカーとしか思えない青森りんごの尻ばかりを追い回す鼻息の荒い犬にせっつかれながら今宵も寝床に帰るのでした。

おしまい。

今年も買わないかも、青森りんごジュース。